こんにちは。
今回は、薬局での待ち時間をできるだけ短縮するために、患者さんができることをお話したいと思います。
これはズバリ、ネットやFAXで前もって薬局に処方せんを送信しておくことです。
または、電話で「○○○という薬をだしてもらいたいが可能か?」と問い合わせをして、必要な時間内にその薬を用意できる薬局をさがしてから、薬を受け取りに行くことです。
薬局としても、前もってご連絡をいただいていると、時間のかかる調剤、薬の在庫がない・薬の数が足りないなどの場合、ご用意する時間の余裕があるのでとても助かります。
薬をもらうとき、大きく2つのケースがあります。
痛みを緩和したい、風邪の症状を緩和したいなどで、一刻も早く薬が必要、または、最低でも当日中に必要な場合。
いつももらっている薬で、数日分の手持ちがあるので、翌日や2~3日後でも構わない、という場合。
そして、こんなケースもありますね。
自分の処方せんの薬が間違いなく在庫してある薬局は分かっているのだが、「待ち時間が長い」や「そこの職員との相性がよくない(ぶっちゃけ、嫌い)」という理由で、ほかの薬局に行きたい。
病院・クリニックから離れた自宅周辺、あるいは出張先で薬をもらいたいが、どの薬局にいけば在庫してあるのかわからない。
そのときどきの事情により、ご自分に合った方法を選んでください。
また、疑義照会が必要になった場合、病院・クリニックの開院時間外で処方医に電話連絡ができないと、その日のうちにお薬をお渡しできないことになります。
可能な限り、開院時間のうちに処方せんを薬局に提出されることをお勧めします。
目次(タップで飛べます)
待ち時間を短縮する方法
処方せんネット受付を利用する
スマホのアプリやWEBサイトで、ジェネリック希望の有無・希望する来局時間などとともに、処方せんの写真を薬局に送信するものです。
折り返し、お薬をご用意できる時間がメールで届きます。
確認事項がある場合や、すぐにお薬が用意できない場合は、その旨の連絡がきます。
また、LINEやメールにより受け付ける薬局もあります。
処方せんネット受付の方法は色々ありますが、それぞれに登録している薬局でないと使えないので、行きたい薬局がこの方法を使えない場合は、直接FAX、電話をするなどの方法をとってください。
1 EPARKくすりの窓口 https://www.kusurinomadoguchi.com/
アプリストアで「EPARKくすりの窓口」をダウンロード
2 ヨヤクスリ https://www.yoyakusuri.com/
楽天株式会社の運営する処方せん薬受取予約サービス
WEBサイトにアクセスし、スマホで処方せんを撮影し、アップロードする。
サービス利用により、楽天スーパーポイントが付与されることがある。
3 独自の処方せん予約アプリをもっている薬局
日本調剤 https://portal.okusuriplus.com/
大賀薬局(福岡県とその近隣県)https://www.ohga-ph.com/pr/preapplp/
4 LINEで友達追加して処方せんの写真を送ったり、メールで処方せんの写真を送ることで、処方せんのネット受付サービスを行っている薬局もあります。
その薬局のHPなどで確認してください。
FAXや電話を使う
アプリやWEBサービスが使えない場合は、FAXや電話を使いましょう。
いつもの薬局に行くのであれば、FAXで処方せんを送信しておき、電話で何時ごろできるか確認すれば、その時間以降にとりにいけばいいです。
お願いすれば、病院・クリニックから薬局にFAXしてもらえる場合もあると思います。
薬局が病院・クリニックの隣にあるなど、足を運んだほうが早い場合には、受付でどれくらいの時間がかかるか確認してみてください。その結果、
そのまま待って薬をもらうか
あとで取りに来るか
職場、自宅の近くの別の薬局に行った方がいいか(その場合はネット受付を利用したり、FAXを利用するといいと思います)
ご自分にとって、より都合のいい方を選んでください。
かかりつけ薬局・薬剤師がある場合には、どのようにすれば待たずに薬をもらえるか、前もって聞いておくとスムーズです。
迷ったら薬局に電話してきいてみましょう
処方せんをもらい、自分が行こうと思う薬局にその薬の在庫があるかどうか分からない場合、直接電話してみるのが、一番早く確実な方法です。
やみくもに車で走りながら見つけた薬局に飛び込んで、「在庫がありません」といわれるのを繰り返したり、薬の取り寄せに時間がかかったりして、結局、最初に「待ち時間は2時間です」といわれた薬局で待っていたほうが早かった…ということは、実は結構あるのではないかと思っています。
電話で問い合わせてみて、その薬局で用意できそうであれば、処方せんをFAXして、大体の所要時間をたずねておけば、待ち時間は最小で済みます。
薬を用意するのに時間がかかる場合で、患者さんにあまり待てない事情があるなら、別の薬局に問い合わせをしてください。
在庫がなかったら、お届け、郵送してくれる場合もある
社用車がある薬局だと、在庫していない・不足しているお薬を、あとでご自宅までお届けしてくれる場合もあります。
お届けが不可能な薬局では、郵送してもらえる場合もあります。
ただしこれは、手持ちの薬があるなど、お薬を手にするのが数日後になっても大丈夫な場合に限られます。
再度薬局にとりに行くのが難しい場合は、薬局で相談してみてください。
注意事項
処方せんには使用期限があります
ご存じない方が少なくないのですが、処方せんには使用期限があります。
処方せんに「交付年月日」という欄と、その隣に「処方せんの使用期間」という欄があります。処方せんの使用期限は、「交付の日を含めて4日以内」となっています。
もし2月1日に処方せんを出してもらったとすると、2月4日までに薬局に提出しなければ、この処方せんは無効となります。
この間に、通常の日曜祝日はもとより、連休でも、薬局のお休みなどがはいったとしても、使用期限は延長されません( ;∀;)
とにかくどうにかして、この4日間の間に、処方せんの原本を薬局に提出してください。
薬を取りに行くのは後日でもかまいません。
もしも期限が切れてしまった場合は、病院・クリニックを再受診し、処方せんを再発行してもらわなければなりません。そしてこの再発行については保険が適用されず自費となってしまいます。
どうしても事情があり4日以内に薬局に行けない場合は、診察時に医師にその旨をご相談ください。医師の判断で使用期間を延長してもらえることもあります。医師がその旨を処方せんに記載しておけば、その日まで使用期間が延長されます。
処方せん原本を持参することを忘れないで(月初めは保険証も)
お薬を受け取るために一番大事なもの…処方せん。
これ、意外と忘れてこられる方がいらっしゃいます。
または、「FAXしてたから要らないと思ってた」と言われる方も、結構いらっしゃいます。
ネット送信やFAXは、前もってお薬を準備するために使いますが、処方せん原本の代わりにはなりません。
そして、処方せん原本と引き換えでなければ、お薬をお渡しすることはできません。
せっかく待ち時間を短縮するためにネットやFAXを使ったのに、処方せんをとりに帰らなければいけなくなったら意味がありません(>_<)
薬局に行くときは、「処方せん(と月初めは保険証)」、そして必須ではありませんが、ぜひお薬手帳をお忘れなくお願いします。